全国聴覚障害教職員協議会
会長 松本 大輔
8月3日(土)から4日(日)までの2日間、全国から130名の参加者が宮城県パレス松洲に集い、「第31回全国聴覚障害者教職員シンポジウム宮城松島大会」が開かれました。全聴教が旗揚げされて30周年を迎える、大変意義のある大会です。さらに、会場のパレス松洲は旗揚げ宣言が行われた場所でもあります。そのような特別な日に多くの参加者が集まったことに、大変感慨深い思いになりました。当シンポジウムの準備にご尽力してくださった宮城県教職員の皆様をはじめ、多くの方々のご支援をいただき、心より感謝を申し上げます。
記念パネルディスカッションでは「ろう・難聴の子どもたちの学びを守るために~これまでの歩み、そしてこれから~」というテーマで、中澤操先生・武居渡先生・前田先生のそれぞれの思いを語っていただきました。ろう学校・聴覚支援学校のコミュニティの存在意義を明確にしていくためにも、ろう・難聴の先生方やきこえる先生方だけではなく、耳鼻咽喉科の先生、保護者を支援する関係者の方々がともに力を合わせていく必要があるということ、手話を用いた指導も含めて聴覚障害児教育の専門性を維持していくことの大切さについて再確認することができました。2日目の分科会にも通じるパネルディスカッションでした。5つの分科会でも、それぞれのワークショップや実践報告が行われ、熱意のこもった意見交換・情報交換が交わされておりました。30周年記念パーティーでは、初代会長をはじめとする歴代会長や役員の方々、陰ながら支えてくださった方々など100名近くの参加者同士で交流を深めました。学生の参加者もおり、全聴教の結成に携わった当時の方々の語らいに耳(目)を傾けておりました。まさに「故きを温めて新しきを知る」場になりました。
最後に、次年度のシンポジウムは京都府で開催されることになりました。聴覚障害児教育のはじまりの地にて、再び、皆様とお会いできることを楽しみにしております。