全国聴覚障害教職員協議会
会長 松本 大輔

 8月2日(土)から3日(日)までの2日間、全国から100名の参加者が京都府民総合交流プラザ京都テルサに集い、「第32回全国聴覚障害者教職員シンポジウム京都大会」が開かれました。聴覚障害教育の始まりの地に、全国の様々な教育機関でご勤務なされている方々や教員を志す学生の方々、そして、教育に関心のある方々も参加してくださいました。シンポジウム開催にむけた準備などにご尽力してくださった関係者の皆様をはじめ、多くの方々のご支援をいただき、心より感謝を申し上げます。

 当シンポジウムのテーマとして掲げた「『一以貫之』~恕の精神をもって~」は、近代日本における聴覚障害教育・視覚障害教育の黎明期を築いた古河太四郎先生が綴った言葉「教育は恕の一字にあり」から引用したものです。コーダ(CODA/Children of Deaf Adults/きこえない・きこえにくい親をもつ聞こえる子ども)としての経験から、NPO法人サイレントボイス代表理事として務めておられる尾中友哉氏による記念講演は、様々な気付きと発見を与えました。記念講演のまとめとして、尾中氏ご自身の思いを親に伝えようとした「ヘビイチゴ」の話は、伝えたいという気持ち、そして、分かってもらえた喜びこそが、学びの主体性を育むことにつながるものだと気付かされました。「ヘビイチゴ」の話によって、感動と共感の輪、実に「恕」の精神が会場に広がったように感じました。2日目の分科会でも、それぞれのワークショップや実践報告、発表が行われました。参加者同士の活発な意見・情報交換が行われ、参加者よりもっと時間がほしいという声があがったほどでした。どの分科会も熱意のある議論が交わされ、有意義な時間を過ごすことができました。

 次年度のシンポジウムは栃木県にて開催されることになりました。栃木県は、日光国立公園や那須高原といった豊かな自然観光に加え、世界遺産である日光東照宮や華厳の滝などの観光名所もたくさんあります。また皆様にお会いできることを楽しみにしております。