京都HPカバー3
新たな社会の中で生きるろう難聴の子どもたちの未来を考える(仮称)

記念講師

NPO法人 サイレントボイス代表理事  尾中 友哉 氏

司会

河津 知子(大分県立聾学校 実習教師)

 私たちを取り巻く環境や社会が大きく変化しています。インクルーシブ教育の広がりや障害者差別解消法による合理的配慮の提供の義務化によって、ろう・難聴児の学校選択や学びの権利が保障されるようになりつつあります。その一方で、ろう学校・聴覚支援学校に在籍する幼児児童生徒の減少、多様なニーズをもつ子どもたちの増加、共働き世帯の増加と家庭間の教育格差、グローバル化に伴う言語や文化の相違…と教育現場における環境は多様化と複雑化が進んでいます。情報社会の発展に伴い、子どもに限らず私たち教職員にも、汎用的なICT活用能力や情報リテラシーが求められています。

 NPO法人サイレントボイスは、ろう・難聴児を対象にした放課後デイサービスやオンライン教育サービスなどを通して、新しい社会の中で生きる子どもたちの居場所づくりや生きる力の育成を目指して取り組んでいます。現代社会のニーズに合わせた事業を展開してこられた尾中友哉氏の講話は、多様化と複雑化に揺れる学校教育の現状と諸課題の打開につながるヒントや新たな発見を与えてくれるでしょう。その上で、参加者同士で子どもたちの未来について対話するグループワークを行います。学校教育と社会資源、地域連携、ろう教育の専門性など、多角的多面的な視点で議論する貴重な機会につなげます。

 古河太四郎先生が綴った『教育は“恕(じょ)”の一字にあり』という思いのもと、子どもたちの未来について考える時間にしていきましょう。