第1分科会
授業力UP!
~きこえない子どもの授業づくりに必要な視点とは~
助言者
松 﨑 丈 (国立大学法人 宮城教育大学 教授)
座 長
明 石 慈 英 (大阪府立中央聴覚支援学校 教諭)
道 本 裕 大 (岡山県立岡山聾学校 教諭)
授業は学校教育の根幹であり、私たち教員は日々の授業づくりに力を注いでいます。
あなたは、日々の授業づくりでどんなことを大事にしていますか。きこえない子どもたちへの授業には、基礎学力の定着や言語獲得、ろう者としての自分を知る力や考えや思いを伝え合う力を伸ばすなど、さまざまな課題があります。その土台として、子ども一人ひとりの実態把握および特性や言語環境の多様化に応じた授業づくりも不可欠なものになってきています。本分科会では、こうした背景を踏まえ「デフフッドの視点」を取り入れた授業づくりに焦点をあてます。子どもたちが自分を知り、考えや思いを伝え合う力を伸ばすために必要な視点を共有し、授業力向上をめざします。
参加者同士の情報交換や、助言者の松﨑丈先生のレクチャーを通して、子どもの実態に応じた授業構想を行い、実践・発表をします。業務多忙な中だからこそ、この夏は授業づくりの原点に立ち返り、私たちで実りある研修をつくりあげていきましょう。
第2分科会
連続性のあるろう・難聴児及び保護者支援のために
~縦横にわたるマネジメント力とは~
助言者
中 瀬 浩 一 (同志社大学 教授)
座 長
俵積田 知 里 (鹿児島県立鹿児島聾学校 教諭)
松 山 智 (東京都立葛飾ろう学校 主任教諭)
医療と連携した聴覚障害の早期発⾒は乳幼児教育相談のニーズの拡⼤、⽀援の早期化に、少⼦化や共働きの増加は地域での学びへのニーズにつながっている昨今、ろう・難聴児の学びの場はろう学校・聴覚支援学校だけでなく、地域にも広がっています。乳幼児期から⻘年期への縦の⽀援、ろう学校・聴覚支援学校を中⼼とした医療、地域のコミュニティとつながる横の⽀援について、⿅児島モデルの事例発表を通して、改めて考えてみませんか。地域⽀援に関わっている⽅々はもちろん、地域⽀援について聞いてみたい、きちんと知りたい、当事者として話してみたい⽅もぜひご参加ください。
※参加者には、準備のため事前に所属都道府県のセンター的機能および地域による⽀援についての情報収集(Google フォームによる事前アンケート)にご記⼊いただきます。ご協⼒よろしくお願いいたします。
第3分科会
互いにその人らしさを認め合いながら共に生きる社会を目指して
~情報バリアに満ちた職場環境を改善するための工夫とは~
助言者
松 波 めぐみ (大阪公立大学 アクセシビリティセンター 特任准教准)
座 長
飛 彈 圭 佑 (京都市立北総合支援学校中央分校 教諭)
池 田 裕 城 (大阪府立中央聴覚支援学校 教諭)
2024年4月に「改正障害者差別解消法」が施行され、学校においても合理的配慮の提供が義務となりました。しかし、これまで聴覚障害教職員が直面してきた情報バリアは少しずつ改善されつつあるものの、苦悩は尽きない状況です。聾学校においては、発達障害や他の障害を併せ持つ児童や人工内耳装用児など聴覚障害児の実態が多様化している中で、児童や他の教職員とのコミュニケーションについて頭を悩ませていると思われます。また、近年の全国聴覚障害教職員協議会の現勢調査によれば、特別支援学校、小学校、中学校、高等学校に勤務する聴覚障害教職員は毎年増加しているものの、1~2名しか在籍していない都道府県が過半数を超えている現状から、同じ境遇の聴覚障害教職員とつながる機会が限られていると思われます。
そこで、校種を超えて、職場環境をテーマに情報交換をして悩みや経験を共有し、解決策を共に模索することによって、明日を生きるための力を蓄える場にしたいと考えています。午前は、アイスブレイクを通して参加者の緊張をほぐした後、数名の職場環境改善に関する実践報告からみんなでアイデアを共有します。そして午後からは、ワークショップ形式で参加者同士の交流を行います。
※実践報告には、小学校・高校・特別支援学校・聴覚支援学校の教職員の方々をお招きする予定です。