ブックタイトル365日のワークシート

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365日のワークシート

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概要

365日のワークシート

学部・高等部と幅広い子どもたちを視野に入れて、指導者が子どもに応じて使い方をアレンジするなどの工夫が必要な場合があります。これは、いうなれば教材研究に通じる活動であり、このワークシートを活用しての研究授業の工夫などができるのではないでしょうか。教員がお互いに新しい指導内容や方法を生み出す機会に活用していただけたらと思います。●聴覚障害のある児童生徒への特別な指導現在の学習指導要領の中には、自立活動が示されています。ずっと以前は「養護・訓練」という呼び方がされていました。では養護・訓練という指導が行われる前は、どうだったのでしょうか。教科指導しかなかったのでしょうか。実はそんなことはありません。教科指導ではないけれども、聴覚障害教育に必要な指導が行われていたわけです。このワークシートの3つの柱には、手話・日本語・言語指導・障害認識という内容が明確に見えてきます。現在の学習指導要領は、各教科・道徳・特別活動・総合的な学習の時間・外国語活動・自立活動という構成になっています。現在の学校教育の内容をふまえると、この『365日のワークシート』の構成は、今の時代の聴覚障害教育に必要な指導と深く関係していることがよく見えてくるわけです。●ワークシートをこなすだけの書き言葉を理解し読み解く力の育成も『365日のワークシート』は、表ページは子ども向けの書き込みドリルとなっており、裏ページは、保護者・教員向けの解説となっています。子どもさんが、このドリルをこなしていくためには、ドリルに使われている書き言葉の理解力と、解答するための表現力が必要となります。ドリルには、指導経験に裏打ちされた分かりやすいイラストが多用されており、理解しやすいつくりになっています。それでも子どもの状況によっては、教師が支援する工夫が必要な場合があります。そんなときは、是非、ドリルを解いていく過程で、そこで使われている書き言葉の理解・表現力の育成も、目標にしたいものです。●聴覚障害の先生方の経験・知見から学ぶ本書の最大の特徴ともいえる大事な視点と言えます。ワークシートの1枚1枚を丁寧に見ていくと、今までの聴覚障害教育での指導法を進展させていく工夫が見つかります。目の前にいる聴覚障害の子どもに、必ず知って欲しい知識、子どもから表現して欲しい内容、頭の中で思考のときに使って欲しいことば、そういうことを投げかける設問がたくさん盛り込まれています。その中には、聴覚障害の先生だからこそ気づくことができた内容があります。このワークシートの発刊を契機に、日本中の聴覚障害教育を預かる指導者の方々にそのことを知っていただけたらと思っています。