ブックタイトル365日のワークシート

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365日のワークシート

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365日のワークシート

きこえない・きこえにくい子どもの保護者のみなさまへ全国難聴児を持つ親の会顧問稲田利光待ちに待った素晴らしい内容の本が発刊されました。ろう学校・聴覚特別支援学校・難聴学級・地域の小中学校で学ぶ、きこえない・きこえにくい子どもたちと、指導にあたる教員向けのワークシートで、題名も『365日のワークシート~手話・日本語・障害認識』と編集委員の方々の意気込みが感じられるものになっています。これまでにも、きこえる子どもを対象にした内容の指導書やワークシートは数多く作られていますが、この本は全国のきこえない教員が、日頃の学校での教育実践の中で作成し、きこえない・きこえにくい子どもたちを指導してきた内容をふまえて作った学習ドリルに、指導上のポイントをつけるという形で編集されています。また、一人の著者がすべてを書くのではなく、全国の多くのきこえない教員がご自身の子どもの頃からの経験をふまえながら、どのような教えられ方をすれば子どもたちがより理解することができるかを中心に、経験の浅い教員や保護者でも理解できるようにわかりやすく作られています。聴覚口話による教育も受けてこられた当事者の視点から、手話や日本語を対立させて考えず、いずれもきこえない・きこえにくい子どもたちにとってかけがえのない言語だと明確に示しているのも大きな特徴でしょう。一つ一つの問題が、きこえない・きこえにくい子どもたちの生活実態をしっかり踏まえた問いかけになっており、子どもたちが遭遇しがちな場面を想定して作られていますので、ご家庭でも大いに役立つものと思われます。また、聴覚・口話・手話・身ぶりなど、それぞれの子どもにあったコミュニケーションを考えるきっかけを提供していますので、親として子どもとのコミュニケーション手段を考えるときの参考にしていただけるでしょう。障害認識という難しい課題についても、わかりやすく創意工夫に満ちた教材で示されており、子どもたちの社会的自立にむけたきこえない先輩からの力強いメッセージが込められています。学校現場だけでなく、ご家庭でも十分に活用できるよう願いを込めて書かれていますので、ぜひ、この一冊を手もとに置いて活用していただきたいと思います。