ブックタイトル365日のワークシート

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365日のワークシート

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365日のワークシート

編集にあたってワークシート編集委員会前田浩本書は、この国のきこえない教職員の手によるものである。きこえない子どもたちに身につけさせたい「力」とは何か、それはどのように指導していくべきかについて、私たちの知見と実践をまとめあげたワークシートである。本書を聴覚障害のある全国の子どもたちにお届けできることは大きな喜びであるが、ここまでの道のりは長かった。平成7(1995)年、私たちはハンドブック『新しい養護・訓練~聴覚障害を生きぬく力を育てるために~』(近畿地区聴覚障害教職員懇談会)を発行した。本書は、このハンドブックの理念、内容を継承・発展させたものである。同ハンドブックのはしがきにて、前田は次のように記述している。「聴覚障害児(者)が今日の日本で生きる。それは当然のことながら日本の言語と文化のシステムの中で生きていくことでもある。それゆえ、聴覚障害児(者)が一般社会の言語と文化を共有することは、人生のさまざまな舞台でゆたかに生活するための必要条件であり、だからこそ、重要な教育課題として日本語の習得に、私たちは今後も立ち向かい続けよう。しかし、ここで私たちはあえて主張したい。聴覚障害児を一般社会に適応させることにのみ目標を設定し、聴覚障害とその社会的意味に対する自己肯定的な認識をはぐくもうとせず、手話や聴覚障害をもってたくましく生きていくための道標を示そうともしない言語教育があり得るのなら、それは聴覚障害児に一方向的な社会適応を迫るものであり、聴覚障害者としての尊厳をもってきこえない子どもたちを育てるという理念が全く見られない、ただの同化教育となってしまう。日本語の教育は、聴覚障害者が社会の中でたくましく生きていくために、日本の映像・芸能・文学等さまざまな文化・マスメディアを享受するために、子どもたちに伝えていくものである。しかし、聴覚障害者は日本語だけでは生きてはゆけまい。(以下略)」